音響機器各種は、厳選された名品ぞろい。真空管アンプ類はすべて中村数一による自作の機器。これらの音響機器(プレイヤー・アンプ・スピーカー)は、演奏される曲に合わせて切り替えを行っていることから、"心地よい音”を聴くことができます。これらの”音”をいまもって持続できるのは、聴いていただくお客様のご意見のみならず、お客様のご支援があってこそと考えます。この場をお借りしてお客様をご紹介させていただきます。
バロックの洗練されたアナログの音響機器は、継続した緻密なメンテナンスが必要となります。初代店主である中村数一亡き後は、古くからの常連客でもあるエンジニアの山口さんに担当していただいております。いつもありがとうございます。山口さん曰く、あの秋葉原にもない、修理部品を探すのが大変だとのこと。その裏側が、メンテナンスの大変さを物語っています。今後共よろしくお願いいたします。
中村数一作のアンプの裏側
店内正面のセンターに位置する英国製蓄音器HMV194は、1927年頃に製造された秀逸品。しかし駆動部の調子が悪く、長い間響くことはありませんでした。そのような折、古くからの常連客である小代さんと田熊さんに手を差し伸べていただきました。専門店に持ち込み自らオーバーホール、昨年、往年の音が蘇えりました。筐体全体を揺るがすSPレコードの響きは、聴くものの体幹を揺るがすようです。蓄音器の修繕およびコンサートの開催ありがとうございました。今後もメンテナンスいただけますようお願いいたします。
蓄音器には専用油を循環させることがかかせない
●プレイヤー
テクニクスSP10
●トーンアーム:SME3009
●カートリッジ
エンパイア1000 ZE/X
●プレイヤー
ガラード401, SPU-G
●トーンアーム
オルトフォンRMG-309
●各種カートリッジ
レコードというものは、生演奏とは違うもので、電気的な細工によって、それらしい音を出しているに過ぎない。だからどんな機器を使ったところで、生演奏に近づくわけでもない。しかし、出来るだけよい状態で、聴きたいと思うのが人情。オーケストラ、声楽、ピアノ、弦楽器ではそれぞれスピーカーもアンプもピックアップも適当なものに替えた方がよいことも確かだ。私はそのように曲によって機器を替えるというレコードの楽しみ方につかれ、それが高じてついに音楽喫茶を開くまでになった。[中村数一回顧録より]
●E80F
E80CC
・交響曲他
●E80CC
・協奏曲用
●12BH7A
・ピアノソロ
・チェンバロ
●
・汎用向け
●12AX7
・宗教曲用
●
●WE300B ・ピアノ他
●セレクター
●6V6 ・汎用向け
●MMV211 ・弦楽器用
●845RCA ・交響曲用(ベルリンフィルなど)
●RCA50PP ・交響曲用
私が使っているのは真空管アンプ。業務用真空管アンプの特性は音が痩(や)せてしまわないことだ。昔はトランジスタなどなく、例えば十ワットの真空管アンプで三百平方メートルのホールで鳴らさねばならなかった。そのホールの中で、舞台近くと遠くとで音力が変わってしまってはいけない。そこで業務用バルブは音を遠くまで飛ばすように作られている。カンタータなどの肉声は質的に軟らかなアンプを、バイオリンなど弦楽器の場合、音がしまらなくてはならないので、音質の硬めのアンプを使うようにしている。[中村数一回顧録より]
●ヴァイタボックスCN191
●タンノイ Monitor Gold
●HMV194
スピーカーは単体だけでなく、箱全体を鳴らすものだから、ボックスも重要である。例えば、声楽、弦楽器では箱の薄いものを使うし、ピアノ、チェンバロ、打楽器などは厚いものを使う。弦、声楽はよく鳴る必要があるし、打楽器の場合、箱が薄いと音がだらけてしまって聴くに耐えないからだ。 こうして、できる限り楽曲にふさわしい音で聴けるよう努力はするが、私は決して音キチなのではない。あくまでも音楽を聴くためだけである。。[中村数一回顧録より]
Classic music Café BAROQUE
〒180-0004 東京都武蔵野市吉祥寺本町1-31-3
Tel: (0422) 21-3001
https://Baroque1974.com